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2011年9月1日木曜日

運命

8月31日。

僕にとって昨日はいつもの日常と変わらない日でしたが、忘れられない日となりました。


昼に、たまに来て下さるお客様H君がご来店。

たわいもない話の中で、「宮下さん家のコンビニって今日閉店するんですね。」と言われました。

両親は僕が小学生の頃からコンビニを経営しております。

親子でとくに仕事のことは話さないので、閉店とかそんなのは全然知りませんでした。

その日は前日から、お客様Y君の働いているラーメン屋に行こうと決めていたので、じゃあそのついでにうちのコンビニにでも寄るか〜とそんな感じ。


残業をして夜10時に仕事が終わり、それから車を走らせラーメン屋に向かう。

普通にラーメンを腹一杯食べ、お客様Y君と話し、「あっそういえば今日で閉店とか聞いたから行ってみるか」と夜11時頃コンビニへ向かう。

・・・

そうすると本当にコンビニは真っ暗。

人がたくさん集まっていました。

張り紙には[8月31日夜11時に閉店致します]。

僕らが店内に入ると、ちょうど最後の挨拶が始まる。

初めて見る父親が涙を溜めている姿。それを見守る母親も寂しそうにしていました。

アルバイトさんやパートさん、夜勤の皆さんもいて皆泣いていました。

親に「どうやって知ったの〜?」「もう疲れちゃってさ〜」なんて話を聞いて、その場を後にしました。

帰りの車中、何も考えていないのに涙が勝手に溢れてきて仕方ありませんでした。

24時間、365日、18年間の間、ほとんど休まず働いてきた親。

最後に「ありがとう」と深々と頭を下げた父親。

「泣くとか嫌なんだよね」と強がって涙をこらえていた母親。


きっとこの2人の姿を見てきたから、自分も経営者になることに対して何のためらいもなかったのだと思います。

こうして元気でやっているのも親のおかげであり、数ヶ月休みが無いくらいで頑張ってるなんて言っている自分の弱さ。

2人にはこれからの人生ゆっくり休んでもらいたいと心から願います。

18年間本当にお疲れさま。


昨日H君が店に来てくれなかったら・・
そしてその話を聞かなければ・・
Y君の働いているラーメン屋に行くことを決めてなければ・・
残業がもっと長引いていたら・・
ラーメンをもっとゆっくり食べていたら・・

きっと親の挨拶はおろか、何も知らないまま昨日は終わっていました。

あの場所に立ち会う運命だったのかなと思います。


ちなみにその、うちのコンビニは経営者が変わるのでまたリニューアルOPENするみたいです。
無くならないので本当に良い閉店だと思います。


身内ネタで大変失礼致しました。
ちなみに今日は目が異常に腫れていますがお気になさらず・・。


宮下