以前よりこう題したBLOGを書こうと思っており、今日書かせていただきます。
持論ですので特定の人物や団体、SHOPを否定したりしているものではありませんのでさらっと見ていただけたらと思います。
当店には現在80を超えるブランドをお取り扱いしております。
来シーズンは残念ながらお休みする(オーダーしていない)ブランドもあるのですが、増えるブランドもありますので80前後で今は落ち着いております。
よく言われたりするのが「なんでもある」
「こんなにあるところ見た事が無い」
大変有り難いお言葉であるのと同時に、とにかく色々なブランドを片っ端から入れようとしている と思われているのではないかということ。
当店の一番の特徴は、○○のブランドの横に、全く異なるテイストの○○のブランドがあることです。
全国のSHOPを見ると○○のブランドの横には○○のブランドがあって、○○のブランドがあるのが一般的。
理由は、テイストが似ている=格好が似ている=好きな雰囲気が合う=趣味が合う。
お客様の層を絞り、売りやすく、商売がしやすいから。
だいたい一人の人間が好きなテイストはある程度決まっており、その垣根を越える人は僅かしかおりません。
テンプレートのように箱を置いて、お金を用意して、○○のブランドの横には○○のブランドがあって、○○のブランドを置けばだいたい商売が成り立つ業界。
非常に簡単です。
ただテイストに関わらず「服を売ってお金を稼ぐ」ことだけを考えて商売をしなさいと言われれば、誰にでもできます。
お金持ちにだって簡単になれる。
「服を売ってお金を稼ぐ」なんてことは非常に容易なことだと思っています。
センスはあまり関係ありません。
一番僕が言いたいのは服を買われるお店のことをもっともっと見た方がいいんではないかということ。
ブランドを目当てに買い物をすることが多いのであれば一度立ち止まり、店内を眺めて、空気を吸って、店員さんとお話をして、○○のブランドの横には○○のブランドがあって、○○のブランドというのを理解しつつ、よくよく観察をする。
セレクトショップで本当に面白いのは、目の前に見えているあからさまな提案ではなくて、裏側にかすかに見えている部分を見る事。
僕が素敵なお店だと思うのは「こんなん絶対売れないでしょ!!」ってものを端の方に恥ずかしそうにさせながらも立派に並べているお店様。それが高い金額だったら尚更素敵。
また、ほとんど無名だった時代からそのブランドを扱い続け、今もそれを貫きながらも、たまにまったく異なるブランドを扱い出したお店様。えっどっち?という場合。
そこにはお店のオーナー様の本当にやりたい(提案したい)ものが詰まっている気がするから。
有名ブランドがずらーっと立ち並ぶのに無名なブランドがちょこんっと置いてあったら、もしかしたらそれこそがそのお店の大事な部分なのかもしれなかったり。
つまらないお店はだいたい売れ線ばかりを置き、店員さんは自信満々にこれを買っとけば問題ないと言う。
売れていないお店は店内がとにかく汚い。端の方にいけばホコリがたまっていてすぐに分かります。
何も聞かなくてもだいたい店内を観察すると(雰囲気含めて)色々なことが見えてきます。
例えば飲食店。
まったく同じ料理でも、味は100%違う。それは作っている方が違うから。
服屋は、ブランドが同じであれば、100%同じもの。作っている方が一緒だから。
でも売っている人間が違う。
だからこそ、買う方はもっとその料理の味を確かめる様にそれを売っているお店の色々を確かめる必要があるのかもしれないと思っています。
中には賢くなく、なんとなーく○○のブランドの横に○○のブランドと○○のブランド置いて稼げればいいや〜。金がすべてじゃ〜という人もいるので、どうせ買うならそういう方からではなく、きちんとビジョンを持ったお店(人)から買うのがいいんではないかと。
同じ服ではありますが・・・・。
長くなりましたが、
当店(僕)はすごく遠回りをしながらブランドのラインナップを決めています。
○○のブランドの横に、全く異なるテイストの○○のブランドを置き、また同じテイストの○○のブランドがきたかと思ったら○○のブランドを置く。
実際何が提案したいの??とお客様に聞かれれば最高です。
僕はそれをとにかく分かりにくく、有名ブランドも置きつつ、無名ブランドを並べ、数多くの別注をして、受注会は極力控えるようにやっています。
当店は○○!!!ってすぐに分かったらすごくつまらないので。
それはセレクトショップではなくて直営店さんがやればいいかと。
お客様を困惑させ、迷わせてしまうことも多々ありますがそれが当店でいいんではないかと。
でもよくよく観察をしていただけたらお分かりになるかと思います。・・・多分。
当店のコンセプトは"わがまま"であり、これを想定し何年経っても普遍的なコンセプトにしております。
最後に、
大事なのは服ではなく、人です。
有名ブランドで固めたらオシャレではありません。
高い服がオシャレでもないし、芸能人が着ているからスゴいんでもなくて、
それを理解しながらもそれを時には呑み込んだり、それに背いたり、そんな自由で開放的な姿勢こそ大事だと思います。
服やブランド、店なんかに負けず、流されず、"自分"を持って服に向き合っていただけたらと思います。
僕も負けずに天の邪鬼全開で戦っていきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。長文、大変失礼致しました。
Seltie 宮下